ここでは、いきなりシステムトレードの詳細に入るのではなくトレーディングの全体像を見てゆきましょう。視野を広げて「FX」と「株式投資」の世界に触れていくことによって機械的な投資手法である自動売買・システムトレードを考えやすくなります。

１．FX (外国為替証拠金取引)自動売買の場合

FX取引を行う際に一般的な注文方法は次の通りです。「エントリー注文」→「ポジション決済注文」を繰り返すだけです。簡単ですよね。これを全自動で行った場合、以下の通りとなります。IFD（イフダン）注文やOCO（オーシーオー）注文、指値、逆指値がこれに当たります。

FX自動売買やシステムトレードでは裁量トレードと比べて面倒な部分を省く事ができます。今流行のコピートレードでは優秀なトレーダーを真似するだけですから上記の作業も売買プログラムが勝手にやってくれます。日中、仕事や家事で忙しい方に合っている手法と言えますね。

２．株システムトレードの場合

株式投資の基本売買行動には、「4つのポイント」があります。
それが、「銘柄選択」→「仕掛け」→「利食い」→「損切り」です。

これらの一連の行動をすることによってトレード(投資をすること)で利益を出したり大きな損失を防ぐことができるようになるのですね。裁量トレード(感情・感覚重視)の売買手法でも同じようにトレードを繰り返していくことは可能ですが、機械的に売買を行うシステムトレードを取り入れることで株式投資をはじめたばかりの初心者の方でも飛躍的に精度を向上させることが可能になります。

３．システムトレードのメリット・デメリット

それでは、自動売買・システムトレードのメリットとデメリットはどのようなものがあるかをご紹介しましょう。シストレばかが感じる一番のメリットは感情コントロールが行いやすいことです。

３−１．機械的な投資手法のメリット

• システムトレードは心理的に優れた手法
• 欲望や恐怖という感情を排除できる
• 優秀なプロトレーダーと同じ売買プログラムを利用することができる

３−１．機械的な投資手法のデメリット

• バックテストやフォワードテストの成功が将来の成功を保証するものではない
• カーブフィッティングされている売買システムが多い
• 自分の力で売買ルールを作るのは少し難しい

感情をコントロールするとういう事柄はとても単純な言葉に感じるかも知れませんが、トレードで成功を掴むためには心理を見つめるという事は、小さなようで大きな要因の1つです。トレードを楽しみながら繰り返してゆくためにはその売買ルールを使用した後の仮想未来を想定しておくことが大切なポイントです。つまり、使い続ければ結果が出ると分かっているシステムを使うことが肝心です。

これを、期待収益率と言いますが、システムトレードの場合、最初から負けると分かっているシステムで勝負をする必要はなくなるのです。ある程度の未来さえ分かっていれば通貨の動きや株価変動にも悩まされなくて済みますものね。

システムトレーダーの場合には、このようなメリットを手に入れることができるのですよ。ただ、バックテストやフォワードテスト（仮想未来）での成功が将来の成功に繋がるとは言い切れないのがシステムトレードの課題点です。

４．自動売買・システムトレードと裁量トレードはどちらが勝てる？

トレーダー自身の感覚で取引を行う人を裁量トレーダーと呼びます。

機械的な投資手法を行う人がシステムトレーダーとなります。

手動で行うシステムトレードの場合 どうしても、感情コントロールの問題を考えなければなりません。「裁量トレード」(感覚・感情重視)と、 「システムトレード」(統計学重視)のどちらが優れているか？　という意味のない二元論にする必要はありませんので、まずは、自分にピッタリの手法はどちらか？　ということを勉強しながら追求してゆくのがベストですね。

５．自動売買・システムトレードは難しい？

シストレばかがアンケートをお願いしていたのですがシステムトレードの固定概念やイメージは、どうしても難しい存在として感じてしまっているようです。初心者の方からの投稿で、システムトレード自体を深く知れていないと気付きました。

まずは、なにもシステムトレードと言っても、すべてをコンピューターに任せるのではなく自分自身の投資信念を客観的な形にするものとして覚えておいてくださいね。